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making chapati - jodhpur, india インド ラジャスタン編の旅エッセイは、今回が最終回です。
ジョードプルで滞在したゲストハウスの女主人のインディさんは、アレサ・フランクリンやマヘリア・ジャクソンを歌わせたら似合いそうな、陽気でダイナミックなビッグ・ママ。彼女が作るビリヤーニ(炊き込みご飯)はとても美味しく毎日食べても飽きないほど、インド旅でのベストな食事だった。
厨房にお邪魔してチャパティを作っているところを撮らしてもらった。チャパティを厚くしたものをロティと呼ぶこともあるらしいが、あまり明確な区分はなさそうである。映像内の会話は一緒に眺めていたオーストラリア人とフランス人。
基本的な作り方は、全粒粉(アタ)を塩と水を加えてこね、火にかけるだけ。大理石の作業台がお洒落。インディさんは最初鉄板でさらりと火を通した後、直火にかけて内部を膨らませていた。生地をよく寝かせた方が膨らみが良くなるそうだ。出来たてのアツアツを食べるのが一番旨いよね。
2007/05/09
旅:インド ラジャスタン 2007&08
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ホーリカー・ダハナの翌日は、皆が色水を掛け色粉を塗り合いホーリーを祝う。ストリートは一面極彩色に溢れ、生の喜びに包まれている。ホーリカーに因んだ火の色を象徴する赤やピンク色が特に際立っていた。
この日ばかりは無礼講で、街のどこにいても誰振りかまわず色をつけられてしまう。ぼくは連日の下痢が治らずゲストハウスで静養。ホーリーが終わる昼過ぎにちょっとだけ街に出て徘徊。案の定、おでこだけ赤く塗られてしまった。
「体はやめて、顔だけにして・・・」と訳の分からないことを言っている自分がいた。
2007/05/08
旅:インド ラジャスタン 2007&08
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ジャイサルメール滞在中にホーリーを迎えることになった。
ホーリーとはインド三大祭りの一つ、冬小麦の収穫と春の訪れを祝う祭りで、春(ヒンドゥ暦でファルグナ月)の満月の十日前から祭事が始まり、満月の日に終わる。
ホーリカー・ダハナと呼ばれる前夜祭では、路地の中央に牛糞や枯れ枝などを山盛りに集め、ホーリカー女神像を載せた後に着火して、厄払いをする。
ヒラニヤカシプ王の妹ホーリカーが、彼の息子プラハラーダーと共に火の中に入ったところ、不死身のはずのホーリカーが焼け死に、信心深く心強きプラハラーダーは生き残った。そんな伝説からこの前夜祭は、悪い物を火にくべて浄化する事で良い物だけを残す。人間が犯した罪を浄化するといった意味を持つ。
着火してすぐに火がメラメラと燃え上がる。しばらくしてドーンともの凄い爆音が辺り一帯に鳴り響いた。テロ攻撃が起きたのかとびっくりして廻りを見渡すが、みな涼しい顔。どうやら牛糞や枯れ枝に混じって爆竹を入れているようだ。帰国後の今となっても欠伸をするとまだ鼓膜がキンキン鳴る。
2007/05/06
旅:インド ラジャスタン 2007&08
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バンシダール・プロヒフ氏
Banshidal Purohif アマル・サガル門の北東の住宅地で可愛い孫や息子夫婦と共に暮らす。齢70代。肺と眼を患い、薄暗い四畳半ほどの部屋で療養生活をする。会話の最中にも多量のカプセル薬を服用し、軟膏を眼球に直接塗布する姿が痛々しかった。
「自分はもう長くは生きられないだろう」。会話は病気のことから、アメリカに対する恨み節へと続く。世界大戦のこと、ベトナム戦争のこと、そして最近のイラク戦争のこと。資本主義という一元論を振りかざし、世界の警察を自認し力でねじ伏せるアメリカのやり方は、宗教国家であるこのインドやイスラム社会では迎合されることはないだろう。世界は本当に複雑かつ断絶していることを改めて実感した。
「日本は良い国だ。原爆を経験して戦争の痛みが分かっている」。そう呟くバンシダール氏に対し、ぼくは何も言えなかった。日本は大戦後に朝鮮戦争やベトナム戦争を踏み台にして経済大国にのし上がってきたのもまた真実なのだ。歴史認識は残酷なほどに多様性を持つ。平和ボケせずに世界の現状を受け止め、自分に何が出来るのかを逆説的に激しく問われた気がした。でもぼくは悲しいほど無力である。
写真撮影のため彼にポーズを取ってもらう。「私もカメラが好きだったのだよ。モノクロフィルムの時代だったがね。それで私の家族の写真も撮ってくれないか」。
暇を告げ外に出ると、帰り道にコカ・コーラの赤い看板。世界のどこに行ってもアメリカのイコンから逃れることは出来ない。
帰国後すぐに紙焼きを送った。無事に届いただろうか。
2007/05/02
旅:インド ラジャスタン 2007&08
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