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Raj_014

 ジャイサルメールの街中には確認しただけでも三つの大きな歴史資料館がある。ガディサール湖近くの民族博物館、ツーリスト・レセプション・センター近くの砂漠文化センター&ミュージアム、そして街の西側に位置するジャワハール・ニワス・ホテルやムーマル・ホテルといった高級ホテルが立ち並ぶエリアにある政府博物館。前者ふたつは民族楽器や各民族の調達品などが詳細に展示されており、前回の旅でも大変参考になった。民族博物館は日本人の著名な写真家が設立したそうである。政府博物館には訪れていないが、化石類が多く展示されているようで、タール砂漠が海だった頃の大昔に思いを馳せるのも楽しそうだ。

 今回の滞在では街中で偶然に「タール・ヘリテージ・ミュージアム」The Thar Heritage Museum という小さな博物館を見つけた。アマル・サガル門の東に位置するガンディー・チョウク Gandhi Chowk から東側の商店街へと延びるメインストリートを数十メートル歩き、最初の路地を右折、正面に見えるカメラ屋の二階に博物館の入口がある。
 この博物館は、ラクシュミー・ナラヤン・カトリ Laxmi Narayan Khatri というジャイサルメールの歴史や建築を研究している作家の私蔵コレクションによるものであり、彼が十代のころからコツコツと集めてきた化石、らくだや馬の装飾品、歴史的な料理道具、版木、施錠、さまざな書籍、貨幣、その他厖大な量のアンティークが整然と展示されていて、よくぞここまで自力で集めたものだと感心してしまった。二〇〇七年に土地の文化遺産の保存に貢献されたものに与えられる The Sanskriti Dharmi Award を、ジャイサルメールの行政長官から授賞されたそうだ。
 館内で印象深かったのが、ラージプートの種族のひとつバーチ族 Bhati が戦いに使用した武器や、サーランギーやカマイーチャなどの古い楽器、ボーパが絵解きで使う年代もののパド(幕)、当時の民族生活が描かれた絵画などである。
 歴史にはてんで疎い自分なのだが、好戦的なラージプートたちが支配していた八~十二世紀、彼らの戦いの祝福を歌や踊りという芸能で讃えていたこの時代が、砂漠の楽士たちを始めとするラジャスタン地方の芸術家たちとって、最もエキサイティングな時代だったのかもしれない、と、勝手な妄想が膨らんでしまった。

 入場料(名目はAdmission Contribution)は四十ルピー、写真撮影二十ルピー、ビデオ撮影五十ルピー。「君はアーティスト(厳密に言えば違うのだが)だからタダでいい」と館主のラクシュミーは言ってくれたが、白人の女の子がチップを支払っている横でふんぞり返っているのもどうかと思ったので、二十ルピーだけ寄付した。


(写真:タール・ヘリテージ・ミュージアムにて。たった一枚の写真が映像よりも多くを語ることがある)

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The Thar Heritage Museum
Near Bhatiya News Agency,
Gandhi Chowk Road,
(Street Opp. Laxmi Pustak Bhandar)
Jaisalmer, Rajasthan, INDIA



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