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 前回、話が大幅に反れてしまったが、元に戻そう。ジャイサルメールを去る直前に、ムールサガル村周辺に定住しているジョーギーの集落を風景撮影のために訪問したのである。

 数日前のカノイ村の撮影に行く途中に、ジープドライバーのアユーブが車の足元用のゴム製のマットレスを購入したジョーギーの家を探してみたのだが、簡単な一本道の途中にあるはずなのになぜか見つからない。諦めてしばらく走っていると別の定住ジョーギーの集落を見つけたので、取りあえず立ち寄ってみることにした。

 リクシャーを集落の広場に停めるや否や、子どもたちが大勢集まってくる。派手な民族衣装やアクセサリーで着飾った女性たちも出てきた。写真撮影をさせてもらった後、家の中を少し見学させてもらうこととなった。ブッシュで作った家もあるが、石造りの家もある。放浪ジョーギーの住居よりも広々としたしっかりとした造りだ。推測になるが、おそらく放浪ジョーギーでは、こんなにメインストリートに近い道沿いには集落を構えないのではないだだろうか。数日前の訪問でも彼らはもっと砂漠の奥地に集落を作っていた。移動にも都合が良いので、定住ジョーギーにとってはメインストリート沿いに集落を構えるメリットはあるのだろう。



Raj_024b

 ジョーギーは涼しい早朝にバスに乗ってジャイサルメール街中にも物乞いにやって来る。滞在中に彼女たちを何度も見かけたし、サドゥの物乞いにも遭遇した。バクシーシは特に決まりがあるわけでもなく、その家の経済状況その他の状況によって、施しの内容はまちまちである。例えばコーディネーターのカマルの家では、ジョーギーに対してチャパティや古い衣類や靴を施しているそうだ。大人一人につきチャパティ三枚。それに加え子ども一人や動物一匹につきチャパティを一枚づつ追加するのを目安としているとのこと。物乞いはジョーギーにとって立派な仕事である。モノを貰うことに引け目を感じず、むしろ堂々受け取っている。自分にこれくらい開き直れるタフな精神があるのなら、世界中どこでだって生きていけることだろう。

 ビデオカメラを構えると、子どもがワイワイと押しかけて落ちついて撮影できない。リクシャードライバーのガネーシュが彼らに怒鳴ると一旦は収まるが、またすぐに集まってきてしまう。やがて犬がワンワンと激しく吠え出した。チップをよこせと彼らが犬を使って催促しているのだ。どうにも集中力に欠けてしまい、家を訪問させてもらったり楽器を見せてもらいたいという思いが薄れてきてしまい、さらに彼らと交流したいという気持ちが萎えてしまった。近くにいた女性にチップを渡そうとするや否や、彼女はそれをひったくるようにして奪い、くるりと背を向けてそそくさと家の中に戻っていった。

 自分が撮りたいものとはイメージが違っていたこともあり、わずか十数分の滞在でこの定住ジョーギーの集落を出ることにした。


(写真上/下:ムールサガル村周辺の定住ジョーギーの集落にて。積み重ねた石で囲んだ住居は、放浪ジョーギーの住居に比べ堅牢な印象を受けた)


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