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Raj_030

 屋上に上がると十畳ほどの小綺麗なスペースがあった。カルベリアの踊りは縦方向にリニアに激しく移動するのが特徴だが、この屋上の縦スペースは三、四メートルほどしかない。ここで彼女たちはしっかりと踊れるのだろうかと一抹の不安が残る。ふと屋上から視界の先に小さな湖が見える。あの湖畔でセッションしてもいいかなと思ったが、楽士がすでに準備を進めてしまっているので、もはや言い出すこともできずそのまま続行することにした。

 今回は楽士本人とのギャラ交渉でなくコーディネーターのマチュール.JRとの交渉となった。おそらく彼がブローカー的役割を果たしているのだろう。できれば楽士と直接交渉したかったのだが、ジョードプルの楽士たちにとってマチュール家は特別な存在であるようだし、マチュール.JRが割と良心的な価格設定でチャーターしてくれていたことに後で気付かされた。結局このカルベリアのセッションは、今までの中で最高値のセッションとなってしまったのだが、それでも後で知り合った地元の音楽プロデューサーに言わせると「よくそんなに安値で彼らをチャーターできたものだなぁ」と感心されたほどだった。マチュール.JRは見た目の厳つさとは裏腹に、今回のために結構融通を利かせてくれていたのかもしれない。

 ラジャスタン地方では大きなステージをこなすレベルの大物ミュージシャンの場合、通常一人当たり最低千ルピー程度のギャラを請求されるようだ。ジャイサルメールでコーディネーターのカマルに紹介してもらった、現地で特に人気のあるマンガニヤールとカルベリアの十人からなる複合グループのギャラは一万ルピー以上だった。日本円に置き換えれば大した金額ではないのだが、インドの物価からすればかなりの大金である。金額云々もそうだが、ワンショットで十人を撮るのは至難の業だったこともあり、結局この話は流すことにした(だがこのジョードプルでも、後で十名と大所帯のランガをワンショットで撮影することになってしまったのだが・・・)。(次回に続く)


(写真:コーディネーターのマチュール.JRと(左)、ガイドのニッキール(右)。カル・ナートの豪邸の応接間にて)


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