上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

Raj_033

 カル・ナート・カルベリアのセッションを終えて、カルベリアの撮影に関してはまだ消化不良という気持ちが残っていたので、新たに撮影のための情報収集を始めた。ガイドのニッキールや、コーディネーターのマチュール.JRは、ジョードプルでのカルベリアのコミュニティはカル・ナートが暮らす村だけだと言う。おそらく国営のインフォメーションや民族資料館を調べても同じことを言われるだろうとも。あとは村の周辺に点在する小さな集落を訪問するしかない。でもそれがどこにあるのかは、皆よく知らないようだった。

 さらに情報収集すべく、旧市街の時計塔近くで白人観光客に人気のあるハヴェリ・ゲストハウス Haveli Guesthouse を訪問した。後日併設のレストランでボーパのセッションを撮影させてもらったのだが、このゲストハウスに、民族音楽について詳しいスタッフがいるという。入口の事務室に通され、紹介された男性に尋ねる。カルベリアはカル・ナートのコミュニティ以外では、どんな村に暮らしているいるのかという問いに、彼はバナール Banar、サラワス Salawas、ウメド・ナガール Umed Nagar の三箇所の地名を挙げた。気になっていた工芸の村、ビシュノイBishnoi には楽士は暮らしていないという。

 インドで得た情報はひとつを過信すると振り回されるのは前回身をもって知ったので、一旦ここは冷静になる。これが有用な情報かどうか、さらに楽士などにも尋ねて回ってみたところ、サラワスにはジョーギーの集落が、そしてウメド・ナガールにはボーパの集落があるようで(バナールは不明)、これらの村周辺にはカルベリアはいないのではないかという結論に達した。実際に現地に行って調べてみればより確実に分かるのだろうが、居ないと言われている場所にわざわざ行って確認するのはどうも気が乗らないし、時間の無駄のようにも思えるので止めてしまった。だが、ひょっとしたらサラワスのジョーギー集落にカルベリアが住んでいるのかもしれない。興味がある方は是非訪問してみて欲しい。

 そんな苦労を知ってか、ガイドのニッキールが知り合いの音楽プロデューサー、ビシュヌ・チャンドラ・プラージャパティ氏 Vishnu Chandra Prajapati を紹介してくれると言う。毎年二月に開催され、ラジャスタンのアーティストたちが四方八方から集まってくる一大イベント、ジョードプル・フェスティバルの総元締めでもある。すぐさま電話でアポを取ってくれたようだが、なんとカルベリアを集めてサダルマーケットの時計台の麓でイベントを開催してくれるとまで言っているそうだ。しかもギャラは必要なしとのこと。半信半疑ながらも(おそらく実現しないだろうという気持ちの方が強い)、この成り行きを見守って行くことにした。
 なぜ私のためにそこまでイベントを開催してくれるのだろうか、これはどう考えてもおかしいとニッキールを問いつめたところ、「日本からテレビ局のレポーターが来ていることにした」とニコニコしながら言う(ニッキールはいつも愛想の良い好人物である)。「嘘は良くない!」とたしなめるが、「自分の言う通りにしておけば大丈夫だ」と平然と言いのける。(次回に続く)


(写真:ジョードプル・フェスティバル2008のポスター。ビシュヌ氏の名前が記されている)


| HOME |


Design by mi104c.
Copyright © 2017 spruce & bamboo. All rights reserved.

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。