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Raj_035

 ラジャスタン地方は砂漠の土地であるため、水はたいそう貴重なものである。ジャイサルメールにはガディサール湖という大きな人造湖があり、ジョードプルの旧市街でも数カ所で貯水池を確認した。郊外でも湖をいくつも見かけ(人造湖か否かは不明)、砂漠の民にとっての貴重な水源となっている。

 ラジャスタン地方の水道の普及がどれほどなのか分からないが、宿泊施設など人の出入りが多い施設には、屋上などに黒い大きな貯水タンクが置かれている。月に一度やって来る政府の給水車から水を購入するというシステムになっている。五百リットル(通常のタンクの容量)で二百ルピー。

 砂漠の村落部では貯水タンクなどという利器はないため、涼しい早朝や夕方に水を汲んだ素焼きの壺を頭に載せて歩く女性たちを多くみかけた。壺は口が狭く胴が広い構造のため気化熱が奪われて、暑い砂漠の土地でも驚くほどよく冷える。初めて飲ませてもらった時には、冷蔵庫から出してきたのかと思ったほどだ。

 また壺は貯水のためだけでなく、楽器としても使われる。南インドのカルナーティック音楽で使われるガタム Ghatam は直径三十センチほどの素焼きの壺で、口や側面を指や手のひらで叩いて様々な音色を出す打楽器である。さらにマトカ Matka はガタムよりも口が小さく、少々甲高い音が出る。ジャイサルメールやジョードプルの民族博物館で、ガタムよりもさらに大きな壺の楽器をいくつか見た記憶があるのだが、名前は失念してしまった。壺はインドだけでなく、イランのジャフレ、ナイジェリアのウドゥなど、中東やアフリカの砂漠地帯でもしばし用いられる重要な打楽器なのである。

(写真:砂漠地方ではなくてはならない水タンク)


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