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Raj_036

 ジョードプルの旧市街、シティポリス近辺にはバングル職人の工房と店が密集しているエリアがある。バングルとはインドやアフリカの女性が用いるアクセサリーであり、おもにブレスレットとして手首にはめる装飾品として普及している。インドではラカーラ Lakhara (Lakhera, Lakhwara, Lakoshkkar, Lakhapati) と呼ばれるコミュニティがバングル、腕輪、ネックレスなどのアクセサリーの製造と販売を担っている。
 ラカーラのラク Lakh とは、塗料原料に用いられるカイガラムシの分泌する樹脂状物質のことを意味し、バングルを着用したいというパールヴァティー神の願いを叶えるために、シヴァ神によってラカーラが創造されたと伝えられている。多くはジャイサルメールに暮らすが、ウダイプール、ビールワーラー、そしてチットールにも集中している。

 取材をさせてもらった男性はヒンドゥー教徒ではなくムスリムだそうだ。ジョードプルのこの一角では、ラカーラのヒンドゥー教徒とイスラム教徒の割合は半分半分とのこと。この取材撮影はある出来事がきっかけとなって彼と出会い(次回で触れます)、コミュニティが密集しているシティポリス近辺のエリアからは少し離れた時計台近くの彼の作業場で行った。

 すりこぎのような道具を用いて、ゴムの木から抽出した数色の塗料を炭火で溶かして塗り込み、それを回転させながら木ベラで細く伸ばし、適当な長さに切って円状に繋げて完成。一個作るのに所要時間はわずか四十秒程度。このようなゴム製のシンプルなデザインのバングルの場合、日に百二十個程度作ることが可能だと言う。だが金属製のものや、派手なデコレーションを施した豪華なモデルは大量生産というわけにはいかないようだ。

 ジョーギーやカルベリアの女性たちは、このバングルをかなりオシャレにコーディネートしていて、映像作品『ザ・ラジャスタン~砂漠の表現者たち』でも、その美しい装飾品をアップでじっくりとご覧頂くことができる。また少数民族の既婚女性が上腕部にはめる象牙(もしくはプラ製)の腕輪は、アクセサリーであると同時に婚姻期間を示すものであり、結婚後、年次毎に増やしていく。十個装着されていれば、結婚歴十年と言うわけなのだ。


(写真:バングル職人ラカーラの制作風景。手慣れた作業で鮮やかなバングルをどんどん仕上げて行く)


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