上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

Raj_004

 アルゴザの演奏の後、モーハンの昼食を挟み、モルチャング Morchang についてのインタビューをする。モルチャングは世界中に分布している口琴のインドでの名称であり、口琴とは金属や竹、木、木の皮、骨などで出来た弁を口にくわえて振動させて音を出す一種の体鳴楽器である。ラジャスタン地方のモルチャングは鉄製であり、ロハール族がこの楽器を製作している(モルチャングの詳細については、本ブログの過去記事「私説ロマ:マンガニヤールの使用楽器」をご参照ください)。
 またモルチャングに似ている民族楽器として、グラリア Ghuralia (Ghoralia) という、指の長さ程度の五、六枚の竹の欠片を歯と唇で固定して息を吹いて音を鳴らし、繋がれたベルでリズムを出す体鳴楽器が、ラジャスタン西部のビール族、ガラシヤ族、メグワール族、マンガニヤール、ランガ、そしてカルベリアにも愛用されている。

 モーハンの作るモルチャングはジャイサルメールの楽士の中では絶大な人気があり、一種のブランド商品という印象を受けた。滞在中に出会った楽士たちにリサーチしてみたところ、実際に彼のモルチャングを使用している楽士も幾人かいて、その評価も高かった。自分も購入して試してみたところ、なるほど適度な肉厚で安定感があり初心者でも弾きやすい。別のインド人に貰ったモルチャングは作りが荒くなかなか音が出せなかったが、モーハンのは十数分練習しただけですぐに音が出せるようになった。

 製作本数は息子二人との共同作業でも日にわずか三個。ストリートのテントで仕事を営むロハール族はその三倍以上を作ることから、いかにモーハンがモルチャングを丁寧に製作しているかが伺い知れる。提示価格は二百五十~五百ルピー(【注】価格は当時の調査によるものであり、必ずしも相場を示すものではありません)。装飾の有無やデザインの違いで値が変わる。高額なモルチャングは真鍮製で、上部に高級外車のエンブレムを彷彿とさせる贅沢な鳥の装飾を伴う。製作工程を見学したいと申し出るが、生憎この日は製作予定が無いようで願いは叶わなかったものの、後日別のロハール族のテント集落でじっくり見学することが出来た。


(写真:もはやブランド化しているモーハンのモルチャングの演奏風景)

grayline

Mohan Lal Lohar (Manufacturer of Morchang, Aloza, etc)
Near Geeta Ashram Lohar Colony
Jaisalmer, Rajasthan, INDIA



| HOME |


Design by mi104c.
Copyright © 2017 spruce & bamboo. All rights reserved.

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。